脱炭素・レジリエンス強化で注目!今話題の「オフグリッド」、「マイクログリッド」とは?

Q 「オフグリッド」、「マイクログリッド」って何?

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Hello, カネコさん♪ 週末は何をされていましたカ?

おぉ、ジェニファー。 週末は久しぶりに田舎に帰ったんじゃ。山の近くなんじゃが、屋根に太陽光パネルを取り付けている家が増えていたぞ。風力発電所も建設されていて、再生可能エネルギーの導入が進んでいることを実感したなぁ。

最近、太陽光発電などの自家発電設備や蓄電設備を利用して電気を自給自足する家庭が増えていますよね。「オフグリッド」っていうんでしたっけ?

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そうそう、電力会社から家庭などに電線を伝って電力を送る電力網や送電系統のことを「グリッド」と呼ぶんだよ。

つまり、「オフグリッド」は電力会社からの電力網に繋がっていない(オフ)状態なので、電力会社に頼らずに電力を自然エネルギーで自給自足している状態を指します・・・デスヨネ?

そうじゃ。しかし知っての通り、自然エネルギーは天候などに左右されて発電量が安定しないし、設備の設置費用もかかる。完全なオフグリッドを全ての一般家庭や地域に取り入れるのは、なかなかハードルが高いんじゃよ。

もちろん、オフグリッドには脱炭素化社会を目指す上で重要なメリットもたくさんある。電力会社で発電する際に使われるエネルギー源のほとんどは、石油・石炭・液化天然ガスなどのCO2排出量が多い化石燃料。さらに、発電所でつくられる電気は効率よく遠くまで届けるために高圧で送り出した後、家庭や事業所で使用できるように変電所を介して電圧を下げて送電するんだよ。運ばれている間に電気が減るのは、効率的ではないよね。その点、オフグリッドシステムは化石燃料も使わないから、CO2排出量は少ないし、自給自足だから送電ロスも防げる。 それに、蓄電池に電気をためておけば、災害なのでライフラインが止まっても電気を使用することができるから、レジリエンス強化にもつながるのも大きなメリットだね。

導入へのハードルは高いけど、地球環境のためにはとても大きなメリットに感じますネ! 私たちの生活にうまく取り入れる方法はないのでしょうカ?

完全なるオフグリッドはハードルが高くても、部分的なオフグリッドなら取り入れやすいかもしれないぞ。太陽光発電で電気を自給自足しつつ、蓄電池の残量がなくなったら電力会社から電気を供給してもらうなどの方法でオフグリッドを取り入れる家庭も増えてきているのじゃ。

I see, 上手に組み合わせることができるんですね!

「マイクログリッド」も近年注目されていますよね。こちらも同じく再生可能エネルギーを利用するシステムだということは理解していますが・・・

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マイクログリッドは、限られたコミュニティの中で、エネルギー供給源と消費施設を有して、エネルギーの地産地消ができるシステムのことを指しているよ。「地域マイクログリッド」と呼ばれているね。

平常時は地域の再生可能エネルギー電源を有効活用しつつ、電力会社などとつながっている送配電ネットワークを通じて電力供給を受けるんじゃが、非常時には事故復旧の1手段として送配電ネットワークから切り離され、その地域内の再エネ電源をメインに、コージェネレーションシステムなど他の分散型エネルギーリソースと組み合わせて自立的に電力供給可能なグリッド(※1)なんじゃ。

なるほど。それなら再生可能エネルギーの導入を進めながら環境への負荷も軽くしつつ、安定供給を確保することができますね。それに、供給元から需要家への距離が短いし、送電ロスも少なそうです!

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そういえば、当社のソリューションもマイクログリッドの実現に貢献していると聞きました♪

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そうそう、こうしたエネルギー供給や管理を実現するために当社の技術は裏で重要な役割を果たしているんだよ。 例えば災害時などの状況に応じて建物に供給されるエネルギー源の切り替えに、当社の自動制御技術が導入されていたりね。

パワーハウス・ブラットールカイア

最近の海外の事例だとノルウェーに建設されたというオフィスビルは、建物のライフサイクル全体を通じて消費する電力量よりも多くの再生可能エネルギーを生み出しているんじゃ。マイクログリッドを通じてそうした再生可能エネルギーを近隣の建物や車両に供給しているんだが、こうしたエネルギー量や設備の運転状況などのあらゆるデータを集約し、監視している中央監視に、当社のアプリケーションデータサーバーが導入されているんじゃよ!

Brilliant!! 省エネだけでなく創エネにも貢献し、地域の皆さんの生活を支えているんデスネ!私もできる範囲で部分的なオフグリッドに挑戦しようかな。とても勉強になりマシタ、thank you!