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コネクテッドビルの技術で施設のパフォーマンスを 最大化(第3回)

ビルオーナーと設備管理担当者は堅牢な“コネクテッドビル“で、かつてないほどの豊富な情報と施設管理のための多くの選択肢を享受しながら、パフォーマンス向上を実現できます。 
 ビルシステムが進化しビル管理とパフォーマンス向上の基盤を構築 

前回までは、コネクテッドビルの前提となる技術トレンドについて解説してきました。ビルシステム業界でもこうした新技術への対応が進み、コネクテッドビル の中核技術を変革しようとしています。中でもとりわけ顕著な進化を遂げているのが新世代BAS、スマート機器、クラウドベース技術の3つの分野です。今回は、業界特有の設備やシステムをベースに構築されるようになったコネクテッドビルにおいて進化を続ける、これらの3つの分野の技術トレンドをみていきます。

  • より豊富な情報と制御能力を提供する新世代のビルオートメーションシステム(BAS)
  • スマート機器が設備機器にインテリジェンスをもたらし、施設パフォーマンスを大幅に向上
  • クラウドベースの技術やソリューションがビルや資産全体の管理機能を強化


高度なビルテクノロジーが、設備管理部門の能力や効率をかつてないレベルに引き上げると同時に、新たな技術トレンドの利点を最大限に活かし、ユーザーのニーズへの対応力を高めます。そしてこれら全てを組合せることで、コネクテッドビルは一層の相乗効果を生み出します。

 

より豊富な情報と制御能力を提供する新世代のビルオートメーションシステム(BAS)
今日、ビルオーナーや設備管理担当者にとって、BASはかつて夢でしかなかったことを実現する手段になっており、ニーズはさらに拡大しようとしています。2013年11月に発表されたNavigant Researchの「商用ビルオートメーションシステム市場」のレポートによれば、世界の商用BASの市場規模は2013年から2021年の間に2倍近くに拡大し、業界全体の売上は、2013年の581億ドルから2021年には1,000億ドルを突破する規模になると予測しています。 
今や多くの設備管理担当者にとってBASが不可欠なツールになっていることは驚くべきことではありません。最先端のBASは施設の中央監視制御センターとして機能し、設定から稼動状況、テナントスペースや複雑な設備内から発せられるアラームなど、施設内のあらゆる設備機器と情報のやり取りを行います。さらにオープンBASはさまざまなメーカーのHVAC機器を制御するだけでなく、照明やセキュリティ、防災などさまざまなシステムを結び付け、施設管理者により一層強力なツールを提供します。

今日のBASはほんの数年前までは実現不可能だと思われていたようなことも可能にしています。例えば、2012年にビルオーナー、運営会社、建設業者、各種設備機器業者など3,000社以上が参加するビルシステムパネルで実施された「BASの将来」に関する調査では、BASを導入している企業は25%にも達していませんでした。当時のBASはビルへの要求度を軽減するために基本的な機能以外を削減し、機能もごく限られたものでした。

高度な機能があってもあまり活用されていないことも明らかになりましたが、問題はBASテクノロジーそのものではないことが同じ調査から明らかになっています。71%がBASは技術の進歩に合わせて進化していると回答しており、問題はそうした最先端のBASの能力をどのように活用するかという点にありました。ユーザーの大半が、BASの専門的な技術を身に付けるには単純に時間や人財が不足し、予算が十分に得られない状況にあり、リソースはすべて実際の設備管理業務に集中させる必要があったのです。

次世代BASでは新規と既存の両方の技術を活用し、オーナーやオペレーターにとって最も効果的に機能するシステムを提供することに焦点が当てられています。今後BASはより洗練されて使いやすいインターフェースの提供やデータのビジュアル化機能が重視されるようになり、一層アクセスしやすく、高度な分析機能やデータ収集機能が活用できるようになります。こうしたBASの進化がビルのパフォーマンスに関する新たな洞察力をもたらし、これまで以上にエネルギー使用量や運営費用の削減を可能にすると同時に、快適で安全な環境の提供につながります。


スマート設備がビル関連機器にもたらすインテリジェンスが施設パフォーマンスを大幅に向上 

スマートコネクテッドビル実現に向けた動きを加速する大きな原動力となっているのが、「設備」の導入です。Smart Buildings, LLC(スマートビルディング社)のマネージングプリンシパル、ジム・シノーポリ氏によれば、スマート設備の基本は施設内で実際に稼働する個々の設備機器にインテリジェンスをもたらすことにあります。照明の調節装置であれば、故障や不具合を含めた情報を、定期的に施設管理者に送信します。大抵の場合、設備管理担当者はPCやモバイル端末から機器に組み込まれたインターフェースやソフトウェアプログラムにアクセスしてこうした情報を得ることができます。

ここで、ビルオーナーや設備管理担当者にとって重要なことは、設備機器自体にパフォーマンスや問題発生の可能性を報告する機能が備わっていることです。ファシリティ担当者が自分の目で1つ1つの機器を目視して運用上の問題を検出する必要がなくなるため、素判断を下して、最も集中すべき問題に取り組むことができます。BASやクラウド対応ソリューションといった他のテクノロジーからもこうした情報をいくらか得ることはできますが、スマート設備を導入することで一層簡単に、しかも低コストで問題がビル全体のパフォーマンスに影響を及ぼすようになる前に、適切な対策を施すことができます。

スマート設備は問題の発生を未然に防止し、ビルオーナーや設備管理担当者が施設を運用していく上で常に課題となってきた問題に対応することが期待されています。Building Efficiency Panelが「スマート設備のテクノロジーに期待するもの(Where Can Smart Equipment Technology Reduce the Headaches?)」について行ったアンケートでは、回答者の70%が問題の予測や診断を行い、適切なソリューションを提供し、その方法を提案してくれるような「ゲームチェンジャー」となることをスマート設備に期待しています。

「ビルオーナーや設備管理担当者の多くは、施設機器に予測能力を備えた性能や機能が搭載されることを望んでいるものの、現在のところ思い通りにはなっていないと答えています」とジョンソンコントロールズのグローバルマーケティング戦略ディレクター、リチャード・ヘインは指摘しています。コネクテッドビルの中にそうした機能を備えた1つの構成要素としてスマート設備を導入することで、ビルオーナーや設備管理担当者は効率をさらに高めて施設パフォーマンスを常に最大にすることができます。  


クラウド対応のテクノロジーやソリューションがビルや資産全体の管理能力を強化

クラウドコンピューティングやカスタムアプリケーションの出現によって、ITユーザーは拡張性だけでなく個別ニーズに合わせた、より深い分析機能を備えたソリューションを期待するようになっています。クラウド対応技術はそうしたソリューションをコネクテッドビルにもたらし、単独あるいは複数の建物からデータを収集して正規化し、ユーザーのニーズに合わせた形で情報を統合して提供します。BASセンサーやスマート設備、各種メーターから収集されたデータは、公共料金の請求をはじめ、気象予報やエネルギー価格など施設運用に関連した外部情報も加えてまとめ、分析することができます。こうして蓄積された豊富なデータによって、ユーザーはより幅広い観点から建物のオペレーションや効率性を把握することができます。  

例えば、アプリケーションによって、キャンパス全体のリソースの利用状況を示すことで、設備管理担当者は効率の落ちている建物を特定することができます。また、別のアプリケーションを使って機器レベルでの不具合検知(FDD)を行い、効率の低下を招く恐れのある問題を設備管理担当者に通知し、BASの警報装置が起動する前にほとんどの異常をキャッチすることができます。設備管理担当者もまた、アプリケーションを活用することで洞察に基づいた行動を取ることができ、プロセスを簡素化して適切な対応策を素早く指示することができます。ポートフォリオ全体の情報を1ヵ所にまとめ、単一のインターフェースを通じてどこからでもアクセスできる形で提供されれば、ユーザーにとっては素早く高度な決定を下し、建物の管理機能を高めるため必要なツールとして活用できます。


結論:ますます複雑化が進む世界において、コネクテッドビルは新たなチャンスを切り拓く

コネクテッドビルテクノロジーは、データの収集、分析、視覚化、配信の在り方を根本的に変革する最新のIT技術を活用することで、施設管理の将来に向けた強力な手がかりを与えてくれようとしています。業界向けの独自アプリケーションを通じて新たなツールや情報を手にすることで、ユーザーは最も重要な問題に重点的に取り組むことができ、より正確な意思決定、作業工程の簡素化を実現し、ビル内での人々の行動に変化をもたらすことができます。つまり、ビルシステムが根本から生まれ変わるのです。業界ごとに最適化された独自技術やアプリケーションを通じてビルシステムの世界は成長を続け、より密接に連携し、さらにインテリジェントなビルによって新たな可能性を生み出します。