米国で注目されているスマートビルについての動向を全3回にわたってお伝えします。 最終回となる今回は、将来に向けてぜひご検討いただきたいポイントをご紹介します。
エネルギー管理は天候など外部要因の影響も組み入れて最適化できる
現在、米国の企業・団体では、特定の天候条件におけるエネルギー消費データを収集できるビル管理システムを保有しているところがあります。では、このビル管理システムに、月々の光熱費の請求書データを入力してみるとどうなるでしょうか。同時に、米国の連邦気象局(National Weather Service)のウェブサイトに接続し、今後数日間の天気予報の情報も入力します。そうすれば、このビル管理システムは天気予報に基づいてエネルギー消費量を予想し、経費を削減するための調整を自動で行うことができるようになります。
例えば、夏に気温が極度に高くなると予想される場合、オフィスエリアの空調設定温度を若干高めに自動調節することにより、冷却に必要なエネルギーが極端に増えずにすみ、電力需要を削減できます。さらに過去のデータを統合し活用することにより、省エネ効果による経費削減額や二酸化炭素排出量などの数値を簡単に算出し、比較できます。
企業パートナーの選定にあたってのポイント
最新の技術動向に対応できる
現在の最新ビルシステムの技術は、非常に高度なものです。したがって、通信制御とシステムインテグレーションを実現できる独自スキルを持った企業パートナーが必要です。特定の製品技術だけに特化した企業では、真のスマートビルの実現は難しく、次世代のビルシステムで施設管理者が全体を把握し、システムを完全に活用するためには、さまざまなシステムを統合し、アクセス可能な情報量をさらに増やす必要があります。また、常に最新の技術動向と足並みをそろえたスキルの習得やトレーニングが必要不可欠となります。
正確なリアルタイムデータを提供できる
今後、ビル管理システムはITインフラの一部として進化を続け、さらに仮想化が進み、構成装置のほとんどはビル環境の変化に自動で適応できるとともに、必要なときに自ら必要な機能を動かせるインテリジェントな装置になると予測されています。
また、ビルシステム同士のネットワークがつながり易くなると、ビル管理者はビルシステムがもたらす正確なリアルタイムデータを数多く得られるようになります。これらのデータはビル管理者の意思決定に貢献し、ビル設備の監視、統合、調整、改良の質を向上させることができるのです。
ビルをスマートグリッドへ接続するメリット
スマートビルではビル外の知識も活用できます。
ジョンソンコントロールズは限定的なインテリジェンスしか持たなかったスタンドアローン型のビルシステムを統合し、ITネットワークと融合したスマートシステムに成長させてきました。ジョンソンコントロールズのスマートシステムは、現時点でも大幅な効率化という即時効果がありますが、今後も最先端の技術を追及し続け、お客様の期待にお応えします。自ら考え行動するスマートビル実現のため、当社システムの導入をご検討されてみてはいかがでしょうか。ぜひ、お気軽に当社にお問い合わせください。