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専修大学 生田キャンパス
- 学生ための快適な環境整備
- 省エネ化、作業の効率化によるコスト削減
- 校内にある数多くの建物の一括監視・自動制御
ソリューション Johnson Controls solutions
- Metasys® システム拡張アーキテクチャーによる多棟管理
- スケジュール運転方式+許可・禁止方式
- 教室内CO2濃度上昇を防ぐ、全熱交換器による換気制御システムの構築
成果 Results
- 学生の視点から見た学習環境の改善
- 学内全体で年間400 万kwh 以上の消費電力を削減、約25%の省エネ効果とコストダウンを実現 (7 号館単体で年間111 万kwh 以上の消費電力を削減、約70%の省エネ効果)
- 学内外の環境意識の向上に貢献し、環境関連の賞を多数受賞
「大幅な省エネと快適な環境を実現しつつ学生の意識も向上しました。 教育機関の省エネ実践モデルとして、他大学にも取り入れて欲しいと思います。」
専修大学 管理課 石坂 得一 氏
緑豊かな自然に囲まれた最新の学術・研究施設を誇るキャンパス
神奈川県川崎市の生田緑地に隣接する専修大学の生田キャンパス。30以上もの建物や施設で構成されたキャンパスでは、2013年現在、約16,000名の学生が学業に励んでいます。 その広大なキャンパス内には、講義室やゼミ室をはじめ、最新の学術・研究施設のほか、食堂や売店、学生寮など福利厚生施設も充実。学生の学習と生活をサポートする、さまざまな施設が整っています。 当社は、約30 年前に行われた同学での総合体育館新築工事(100 周年記念事業)における実績が認められ、1997年に竣工した9 号館にて自動制御機器および総合ビル管理システム『METASYS®』を納入。さらに、2011年の7号館の空調設備改修に伴う中央監視設備工事の際に、CO2濃度を制御する『換気制御システム』の導入などを担当しました。
長年の実績と最新の技術を駆使し学生にとって快適な環境づくりを実現
「本学では“学生を基本にすえた大学づくり”を基本理念に置いた運営に努めており、教育研究力の強化を図ることはもちろん、あらゆる場面で学生の満足度を高めていくことが使命だと考えています。“快適な環境づくり”もその重要な要素で、学生のために、できるだけ快適に過ごせる環境を提供したい」と語るのは、管理部 部長代理の田中英樹氏。「そのためには、本学の将来を見据えた拡張性を有する独自の空調システムを構築・導入していく必要があり、ジョンソンコントロールズさんの協力が必要でした」と、管理部 管理課の石坂得一氏が続けます。
そこで、まず9 号館の中央監視室に『METASYS®』を設置し、計20 棟以上にも及ぶ多棟データを一括で監視できるようになりました。また、空調設備の制御方式として授業のある時間帯に合わせて運転する『スケジュール運転方式』に加えて教職員や学生の判断で、教室ごとに個別に運転/停止や温度調整を行える『許可運転方式』を構築。これにより、誰もいない教室の空調の消し忘れを防ぐとともに、学生が自由に行う空調操作や設定に制限をかけません。さらに7 号館では、講義室のCO2濃度が基準値を超えると自動的に室内空気を入れ換える『換気制御システム』も構築。全熱交換器を使用するのでエネルギーロスが少なく、CO2 濃度の上昇による集中力の低下も防ぎます。
省エネ、運用の効率化、コスト削減に加え学生の環境に対する意識の向上にも貢献
こうした各システムの導入は、省エネ、運用の効率化、コスト削減につながっているそうです。 石坂氏は、「学内全体で年間400万kwh 以上の消費電力を削減することができ、7号館では『許可運転方式』と『換気制御システム』の構築だけで111 万kwh 以上の消費電力を削減、約70%の省エネ効果を上げています。さらに、自動制御が可能になったことで、担当技術者の拘束と労力を軽減でき、結果として大幅なコストダウンにもつながりました。こうした成果を上げられたのは、ジョンソンコントロールズさんのおかげです」と語り、「学生の環境に対する意識も向上させることができ、十分満足しています」と、続けました。
もともと専修大学では、2005年より『専修大学省エネルギー推進委員会』を設置し、同学の基本理念をベースとした省エネルギーに関する取り組みを積極的に展開していました。当社では、同学のプロジェクトの一環として、生田キャンパスの建物ごとの電力消費状況をモニターにより、リアルタイムで表示する装置『見える化<電力モニタリングシステム>』の開発にも協力しています。
「学生が率先して省エネに取り組む姿勢を見る限り、本学の学生の環境に対する意識は非常に高いと思います。2011年の東日本大震災以降、その傾向はさらに強くなったと感じます」と、田中氏が語るように、こうした学校全体での取り組みは、学内外問わず大きな注目を集めており、外部からの視察も多いとのことです。
教育機関における省エネ実践モデルとしてさまざまな環境関連の賞を受賞
生田キャンパスの取り組みはさまざまな関連団体から高く評価され、『関東地区電気合理化委員会委員長表彰』、『関東地区省エネルギー月間表彰』、『かわさき環境ショーウィンドウ大賞』などの環境関連賞を数多く受賞しています。また、石坂氏は、『京都SEINEN団』の節電・省エネ部門で大賞を受賞。
「本学の取り組みが注目されることで、より多くの人の環境に対する意識を高めて社会貢献ができればと思いますし、ジョンソンコントロールズさんのようなシステムを作れる会社の存在を知るきっかけにもなればと思っています。本学としてのジョンソンコントロールズさんの評価は100点満点中、100点に近いと思っています」と、石坂氏からはうれしいお言葉をいただきました。さらに、「教育機関は、省エネ化が遅れているという背景もあるので、省エネ実践モデルとして、本学の取り組みを他大学にも取り入れてほしいと思っています」と、話してくださいました。
また、日々のメンテナンスについて伺ったところ、管理課の小島氏からは「ジョンソンコントロールズさんが常駐してくれているので、不具合が生じた際も現場で的確な解決策を提案してくれ、非常に助かっています。電話やメールでの問い合わせに対するレスポンスも早く、中央監視室にいるメンテナンススタッフと直に対話できる環境も安心です」とのコメントをいただきました。
インタビューの最後には、『METASYS®』で収集した膨大なデータの解析や報告書作成の支援サービス、フォロー体制のさらなる強化など、今後の当社のソリューションへ期待を寄せられました。