ペンタゴン (アメリカ国防総省 本部庁舎)

2019년 10월 20일 일요일

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国家防衛の安全確保とプロジェクトにおけるさまざまな難関

世界最大の低層オフィス・ビルであるペンタゴンは、第二次世界大戦中、戦時行政のニーズから建 設されました。このビルは、連邦政府が継続的に行っている「従業員の生産性や運営効率を向上し、 エネルギー消費量を削減、旧式の設備を近代化する」という改善的プログラムの対象となりました。 さらに2001年のテロリストによる攻撃。これをきっかけに、施設では、国家防衛のために働いてい る23,000人の従業員へのより高度な安全確保が早急な課題となりました。そして、20年間、12億 ドルをかけて、ペンタゴンを安全性、効率性、生産性が確保された施設へと改修するプロジェクト に、ジョンソンコントロールズは、参加することになりました。

ペンタゴンの改修は、1ウェッジごとに段階的に行なわれました。なぜなら、さまざまな制約があ ったからです。セキュリティ、火災、照明、機械、電機、空調、水道光熱など全てのビルシステムに 影響を与えず、さらに従業員への影響も最小限に抑えなければなりません。 そして、改修プロジェクトの最大の難関は、これら多種多様なシステムを、経営を改善しつつ、基幹 機能をサポートし、さらに不具合無く、十数年に渡る耐久性を維持できるコスト効果の高い一つのシ ステムに統合するということでした。しかも、ペンタゴンでは、660万平方フィート(約61万m2) の施設で発生する、月間110万ドルの電気料金が大きな問題でした。

「ジョンソンコントロールズチームのサポート無しに、あの9月11日の悲劇を 乗り切ることはできなかったでしょう。彼らは我々の施設に対して、 我々と同じ位の 思い入れを持った献身的なチームで、彼らには、本当に感心させられました。」

プログラム連絡係 ペンタゴン スティーブ・カーター氏

Metasysビル管理システムによる中央監視制御システム

このような複数の課題をクリアするためには、何よりもまず、ビル運営管理センター(BOCC)の設置が不可欠でした。ペンタゴンは、米国陸軍工兵隊との世界規模の光熱費監視制御システム(UMCS)の契約を通じて、ジョンソンコントロールズと契約を結びました。ジョンソンコントロールズは、設計、工学技術、備品、制御装置、AVシステム、BOCCオペレーターのトレーニングなど全てに責任を負い、現在では全てのビルシステムを集中管理しています。

BOCCでは、ジョンソンコントロールズのMetasysビル管理システムによって、快適環境、エネルギー消費、照明管理の測定や管理が可能となり、緊急事態への対応、経営戦略の最適化が実現されました。ジョンソンコントロールズオリジナルのこのシステムは、数千にわたる監視、及び管理ポイントのデータを共有したり、指揮を発したりします。また、ビル経営者はBOCCを通じ、全てのシステムが効率的に作動している事を確認でき、セキュリティや屋内環境状態、運営効率などの情報を得ることができます。ペンタゴンは、Metasysビル管理システムによってエネルギー消費量を計画し、削減できるようになりました。Metasysビル管理システムはまた、太陽光発電装置とも接続されており、ペンタゴンが環境へのコミットメントとして地域へ開示している発電量の情報は、大きなビルボードに表示されます。さらには、配線管理システム、緊急時の照明、防火、無停電電源装置、スプリンクラーシステム等を含む、電力サービスと分配システムの監視・管理が可能です。

ジョンソンコントロールズはまた、もはや時代遅れとなったペンタゴンビル内の旧式なシステムを近代化するため、防火・人命安全コード、入退出基準等の更新をサポートしました。この改修プロジェクトには、パーティション、天井、床材、機械、電気、配管、防火装置、通信システムの解体・廃棄も含まれました。

空気圧コントロールで煙を食い止めた難局における人命保全の成果

BOCCではペンタゴンのオペレーションをより効率的に行い、従業員の生産性を上げるよう、サポートが行なわれていました。そのような中、2001年9月11日、悲しい事件が起きてしまいました。世界を震撼させたテロリストによる攻撃です。しかしまさにその時に、BOCCが、人命救助の強力な支援となったのです。ワールドトレードセンターに飛行機が激突した後、ペンタゴンのプログラムにおける連絡係であったスティーブ・カーター氏と彼のチームは、即座に施設を完全封鎖し、機械室、電気室の安全を確保、不審者、不信物の捜索を始めました。

数分後、ペンタゴンが襲撃された時には、火災報知と空調システム異常がBOCCのモニター上に点灯し、新たに改修が完了されたウェッジでの火災発生が知らされました。幸運にも、改修されたエリアの引っ越しは完全には済んでおらず、緊急措置も功を奏して、犠牲者を大幅に減らすことができました。

事故発生後、ジョンソンコントロールズの従業員はすぐにB O C C へ向かい、Metasysビル管理システムから施設内にある別のエリアの空気圧をコントロールし、換気システムを作動、煙の蔓延を最小限に食い止めました。「プログラマーが側にいて、これら全てを自動的に作動させたことが、どれほどの意味をなしたか想像できるでしょうか?」その瞬間を振り返り、カーター氏は語っています。「ジョンソンコントロールズの社員の価値は計り知れません。」

カーター氏は当時のことを、こう説明しています。「我々が導入したシステムは、煙を屋外に排出し、火災を抑制するのに役立ちました。我々は数時間の間に、省エネルギーと快適環境の追求を目的に導入したシステムで、空気のバリアを作り上げました。そして煙の侵入を抑制し、被害の拡大を最小限に抑え、人命保全に貢献したのです。」

一丸となり効率的に事後処理チームが記した偉大な功績

その後数週間に渡り、ジョンソンコントロールズのチームは昼夜にわたる復旧作業に積極的に取り組みました。遠隔モニター拠点をセットアップし、施設内全館にモニター設備を備え、必要に応じて空気ダンパーを開閉し、人がいるエリアに新鮮な空気を送り込みました。これらの努力は、火災により100万平方フィート(約9万m2)に渡る施設が焼かれてゆく中、450万平方フィート(約42万m2)でのオペレーションをサポートしました。「私達の対応は、ジョンソンコントロールズの理念に基づくものです。」と、ジョンソンコントロールズのペンタゴン担当マネージャー、ローラー・マーボービは語っています。「私達の信念は、1施設、1システム、1チームです。」

歴史的な改修の礎となった知識と技術、そして心

全体の改修工事は計画通りに進行しており、ジョンソンコントロールズは複数の分野において、主要なソリューションプロバイダーの役目を担っています。「これまでに達成された仕事には、非常に満足しています。」カーター氏は言葉を続けます。「我々は、この歴史的で大規模なペンタゴンの改修をサポートするために、献身的で高度な専門技術を持つ設計者、エンジニア、建築業者、サポートスタッフのチームを集結し、彼らは期待以上の働きを見せてくれました。」

莫大な資金投入なしに環境保護を実現するグリーンビルの取り込み

このようなハイテクノロジーによる改善がなされたペンタゴンの改修プログラムでは、持続可能性と環境への配慮にも力を注ぎました。アメリカのグリーンビル協議会(Green Building Council)のLEED(Leadership and Energy in Environmental Design:エネルギー、環境デザインにおけるリーダーシップ)プログラムを取得することで、ペンタゴンは多面的恩恵を受けています。

「まず一つ言えるのは、これは正しい行動であるという事。そして次に、長い目で見てコストを削減できるということです。」と、ペンタゴン改修プロジェクトのサスティナブル建設のスペシャル・アシスタントであるテレサ・ポールマン氏は語っています。「建築業界内では、環境保護を実践するには多大なお金がかかると考えられている面があります。しかし、必ずしもそうではありません。多くの場合、そういった工事はむしろ、よりシンプルで、迅速で、賢い選択と言えるでしょう。」

ジョンソンコントロールズは、今後も室内空気質の改善、エネルギー効率の高い照明システムの提供、そしてビルの外壁向上など、各ウェッジの改修をサポートしていきます。この再編成によって、モダンで、フレキシブルで、オープンなオフィス空間を実現。さらに、将来の組織変更への対応や、オフィス設備における技術革新の導入も容易にでき、作業スペースの環境改善、ビルエネルギー管理とコントロールシステムなどが提供されるようになりました。

このような改善の結果、オペレーションの効率化と、エネルギー削減がなされ、アメリカの納税者が支払っているお金がセーブされることになります。そして、ペンタゴンに勤める数千人の従業員は、今後ずっと安全で快適な施設で働けるのです。

「これは、単にジョンソンコントロールズとペンタゴンの現地部門との契約によるものではありません。」カーター氏は語ります。「彼らは我々の施設に対して、我々と同じ位の思い入れを持った献身的なチームで、彼らには、本当に感心させられました。彼らの専門知識や技術力、そして個人的な関わりが無ければ、このような難局を乗りきることはできなかったのではないでしょうか。」

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