日本橋三井タワー/マンダリン オリエンタル 東京

2019년 1월 1일 화요일

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「保存と開発」の両立を実現し誕生した 日本橋の新しいランドマーク

1603年、江戸開府と同じ年に日本橋が架けられ、ここを起点に東海道、中山道などの五街道が整 備されると同時に、日本橋界隈から江戸の街づくりが始まりました。そして江戸から東京へと呼称が 変わった後も、金融と商業の街として日本橋は日本の中核にあり続けています。 日本橋室町は、三井グループの祖である三井高利が1673年に京都から進出し「越後屋」を構えて以 来、明治、大正、昭和、平成と続く三井グループの本丸であり、今日の発展を支えた活動の本拠地で す。現存する三井本館の竣工は昭和初期の1929年。外壁を囲むコリント式の列柱、1階フロアのド リス式円柱群と吹き抜けの大空間、随所に繊細な装飾を施したインテリアなど、その後の日本の建築 界に大きな影響を与えたこの建造物は、歴史的価値を認められ1998年には大規模オフィスビルとし て初の重要文化財に指定されています。この歴史的建造物の保存と、日本橋地区の新たな開発を推進 するという「保存と開発の両立」をコンセプトに、日本橋三井タワーは2005年7月に竣工しました。 日本橋三井タワーの建設にあたっては東京都の「重要文化財特別型特定街区制度」の第1号の認定を 受け、三井本館のリニューアルを含む複合的な工事を実施しています。タワー3階と本館4階を連結 し、1フロアとして機能させるなど新旧2つのビルの融合を図っており、デザイン面においても低層 部は三井本館の特徴である列柱のリズムを受け継ぐとともに、低層部の上でセットバックすることに より三井本館、三越本店など中央通り沿いの建物との調和を図るなど、古きよき街並みの表情を保つ ためのさまざまな工夫と手段が施されています。 最先端オフィスをはじめ多様な機能をあわせもつ日本橋三井タワーは、地上39階・地下4階建て、 都市だけでなく社会への影響力へも多大な期待が寄せられている日本橋の新しいランドマークです。

「多くを語らずともこちらの要望を理解してくれる、そうした信頼感や安心感が ジョンソンコントロールズさんにはありますね。」 三井不動産 ビルマネジメント ビルマネジメント事業二部 中央オフィス所長代理 入江 憲一氏 「ジョンソンコントロールズさんのシステムは人間の目に代わって現実を冷徹に見つめ、 状況を明確に分析してくれるという点で大いに期待しています。」
マンダリン オリエンタル 東京 チーフエンジニア 若菜 直樹氏

「ワーカーズファースト」の基本理念と高効率ビルマネジメントの共存

「日本橋三井タワーは保存と開発をどう両立させるかという一見矛盾したコンセプトをうまく融合させ実現した建物の好例だと思いますが、同様に機能面においてもまた、働く人にとって一番快適な場所をどうつくるかという三井不動産の理念であるワーカーズファーストの実践と、効率のよいビルマネジメントを両立させなければなりません。つまり、快適と省エネという相反する課題の両立にどう取り組んでいくかが重要な仕事になるわけです」と語る三井不動産ビルマネジメント株式会社ビルマネジメント事業二部・中央オフィス所長代理の入江憲一氏。「実際、働く人に最適環境を提供するための最先端技術については、建物の設計段階から十分に検討が重ねられ、省エネを考えたさまざまな技術や新しい工夫が施設の随所に導入されています。例えば時間外空調の申請などは、テナントユーザーが壁に設置されている集中リモコン(MUR)で簡単な設定を行うだけで、中央監視のスケジュール機能と連携し実現できます。VAV (Variable Air Volume:可変風量)ユニット単位で登録されるので必要な部分の延長運転だけで済み、料金のムダも省けます。終了はカードキーシステムによる最終退出信号との連動で共有部分も含めて運転が停止できるのでムダは一切ありません。このように外光に応じて室内照明を変える調光システムをはじめ、トイレを含む衛生設備にいたるまで環境と省エネを配慮したシステムを採用していますが、何よりも大事なことはこれらが最適に、また効率よく働いているかのチェックであり、そのデータを集計し分析し解析して今後の改善に活用していくことだと思います。そうした仕事を円滑に行うために私たちと一緒に協力してくれるパートナーとしてジョンソンコントロールズさんが身近にいると私たちは考えています」と語る入江氏。

実測値データによる省エネチューニング

ビルができ、機器が導入され、そこに働く人が入った段階で初めてビルは動きだします。そこでビル自体が持っている機能や性能がどのように発揮されているかの検証が必要になります。日本橋三井タワーでは中央監視装置の管理点数は約40,000点、このうち運転時間を含む計量ポイントは約10,000点で、あらゆるデータを収集しています。この豊富なデータをもとに、より最適なチューニングを行うための検証業務において、当社は分析や解析などの重要な任務を担当しています。「三井不動産が所有管理しているビルの中でも、これだけの計測ポイントをきめ細かに設置しているのは三井タワーが初めてです。推測ではなく実測値によるデータの集積は、ベンチマークとして今後当社がプロジェクトを立ち上げる際の参考になります。さらにここでは読み取れなかったこと、想定外のことなどを含めて学んだことの多くが今後に活用され、このベンチマークも初版から第二版、第三版と版を重ねるにしたがって成長し成熟していく。今回これができたことに意義深いものを感じています」と語る入江氏。今回始めて満足できる形で手にしたというベンチマーク初版本の価値が十分にうかがえます。

拡張性と汎用性を求めたシステムの転換

日本橋三井タワーにはジョンソンコントロールズのWebベース中央監視システム、Metasysのネットワークオートメーションエンジン(NAE)が100台以上設置されています。このMetasysは欧米でも多くの導入実績がありますが、これだけの台数のNAEが納められているプロジェクトはグローバルな実績においても最大級規模となります。また、今回導入したMetasysは日本橋三井タワーの近隣にある三井不動産所有のビル6棟を群管理しています。NAEは、ビルオートメーションシステムにおいて革新的なWebベーステクノロジーをプラットフォームにBACnet、LONWORKS等のオープンネットワークに1台で標準対応しているので、空調、照明、衛生はもちろん、セキュリティや防災制御システムなどの設備機器の監視や制御、スケジュールやトレンド、エネルギー管理などをシームレスに実「ワーカーズファースト」の基本理念と高効率ビルマネジメントの共存「多くを語らずともこちらの要望を理解してくれる、そうした信頼感や安心感がジョンソンコントロールズさんにはありますね。」入江憲一氏三井不動産ビルマネジメントビルマネジメント事業二部中央オフィス所長代理現し、情報のネットワーク化を実現します。「まず必要な所には必要なだけ掛けてもムダが押さえられるので管理コストが削減できます。つぎに安全性を含めてメンテナンスの改善や工夫がしやすい。さらにある設備が壊れたときのリスク分散、二重化を実現できるのでリスクの回避が可能になる。こうした利点を考慮すると初期投資にはある程度コストが掛かりますが、必要な経費ではないでしょうか」と入江氏。「以前のシステムから今回のこのシステムへの移行もスムーズでしたし、拡張性や汎用性という点でメリットがあります。ジョンソンコントロールズさんとはデータ解析のためのアプリケーションを共同開発していますが、エネルギー解析ソフトなどはビルを管理している人の視点から作成しているので非常に使いやすい。お互いの専門知識や専門技術を生かしながら、一方的にものを言うのではなく正面を向いて会話をする。要望や疑問を投げかけたり逆に提案を受け入れたり、こうした関係が相乗効果を生む下地になっているのではないでしょうか。人的資源も三井が求めているものに近いし、多くを語らずともこちらの要望を理解してくれる、そうした信頼感や安心感がジョンソンコントロールズさんにはありますね。」とのこと。また、「東京部の地球温暖化対策や国の省エネ法に対応するためのアドバイザリー業務をはじめ、年2回のエネルギー管理士によるエネルギー分析を含むコンサルティング契約など、営業から施工、メンテナンス及びコンサルティングに到るまで非常にスムーズに連携されていて、ジョンソンコントロールズさんは会社全体で取り組んでくれているという実感を得ています」と当社とのパートナーシップを語る入江氏。こうした期待を受けて当社は、日本橋三井タワー近くにサテライトオフィスを設立、さらに一歩進めたパートナーシップの推進とソリューションの提供に結びつけ、より大きな信頼と安心の獲得を目指しています。

マンダリンオリエンタル東京が日本橋三井タワーを選んだ理由

日本橋三井タワーの1階から3階、そして30階から38階のフロアには世界初の公式「六つ星」ホテルとして世界に高名を馳せるマンダリンオリエンタル東京の贅沢な空間が広がります。開業予定の16ヶ所を含めアジアを中心に21カ国36ヶ所(2007年現在)でホテルを展開しているマンダリン・オリエンタルが日本初上陸の場所として日本橋を、そして日本橋三井タワーを選ぶにあたっては明確な理由があります。それは日本橋が古い伝統と新しい文化の融合する街であり、日本橋三井タワーが重要文化財である三井本館の保存と新しいランドマークとしての超高層ビルの開発を見事に両立させている点であり、そこに同ホテルグループの基本理念であるセンス・オブ・プレイスと共鳴する魅力を感じたからに他なりません。例えばそれはタワー3階と結ばれた三井本館4階の全フロアを、歴史に磨かれたクラシックな空間を生かしたウェディングやパーティ、会議などのスペースとして、ホテルのバンケットに活用している同ホテルのこだわりにも顕れています。センス・オブ・プレイスとは、その土地の文化や歴史を取り入れてホテルづくりをすること。つまり、ここでは呉服の街として栄えた日本橋の伝統に加え、日本独自のさまざまな和紙や織物などの素材を生かして壁や絨毯、ブラインド、ベッドカバー、家具の張り地などに工夫を配しているほか、照明から装飾品にいたるまで、さりげなく日本を、あるいは江戸を感じさせる、落ちついた空間が広がっています。「レストランのある吹き抜け空間の植栽を竹に変えたのもそんなこだわりからです。竹の成長には一日17時間の日射が必要ということで太陽光の不足を補うために天井部に植栽用のライトをつけ、日の出と日没の時間にあわせてスケジュール運転により必サテライトオフィスデスクで中央監視を操作するマンダリンオリエンタル東京アシスタントチーフエンジニアの山口 新吾氏要な時間だけ点灯しています。何よりも大事にしていることは、訪れたお客様にご満足していただける空間をいかにご提供できるかに尽きます。空間とは見た目だけではなく音、匂い、温度や湿度、照明などの要素がありますが、これらを組み合わせて日本独自の四季を演出する、朝、昼、夕、夜の一日のシーンを演出する、つまりお客様にとって快適で最適な環境を、行き過ぎることなく演出することができるかにたえず細心の配慮をはらっています。こうしたサービスを展開するなかで、さまざまな制御を通して押しつけることなく省エネを考えていただくのがジョンソンコントロールズさんの仕事と捉えています」と、マンダリンオリエンタル東京、チーフエンジニアの若菜直樹氏は語ります。

人間の目に代わり現実を分析してくれるシステム

例えば客室での空調管理。お客様がチェックインしたと同時に空調は稼動し、室内の天井部に取り付けた人感センサーによりお客様が客室にいらっしゃる間は現状の設定温度に対して±0.5℃に快適さを保ちます。お客様が外出されたときは10分後に±2.5℃に設定。これはお客様が戻られたとき数分で快適な室温になる数値ということで設定しています。鍵をロックしたあと10分後には人感センサーが働き、無人状態か否かを確認、照明とも連動し、きめ細かな省エネ効果を発揮すると同時に、お客様の快適環境と地球環境の両面を考えたシステムを採用しています。こうした配慮は館内のすみずみにまで行き渡り計測ポイントは実に6000点に達しています。「お客様への満足の提供と、地球環境を配慮したエネルギーの有効利用という点とを考えるともっとポイント数が必要かもしれません。というのはこれらの点検ポイントから集めた実績値は単にエネルギーの消費量を調べるためのものではなく、その時々の天候や温度などの条件、時間帯に分けたお客様の来客数と使用量の変化などなど、さまざまな複合的な要素を考えた上で分析し、解析し、本当に満足のいくコントロールを実現するために役立てることが大事な仕事なのですから」と語る若菜氏。「ジョンソンコントロールズさんのシステムは人間の目に代わって現実を冷徹に見つめ、状況を明確に分析してくれるという点で大いに期待しています。この間も自宅にいるときに漏水警報が携帯メールに届いたのですが、原因が機器にあるのか、現場にあるのかが把握でき、即時に対応できたためにお客様にご迷惑をお掛けすることなく解決できました。パソコン機能のついた携帯が使える、ジョンソンコントロールズさんのROCがバックアップしてくれるなど、遠隔監視や遠隔操作などを含めて誰もが情報を24時間共有できるということは、私たちの仕事には大変ありがたいことです」と若菜氏。省エネというよりお客様への満足の提供を第一に考えたエネルギーの有効利用を可能にし、省力化というより現有人数で質の高い効率のよい仕事を可能にするシステムとして期待している、と語ってくださった若菜氏。「常に自分の中のベストを追求し続ける」の言葉を心に刻み、目の前の課題をひとつずつ着実にクリアしていくソリューションの提案を積み重ねて、当社もまた当社の中のベストを追求し続けていきます。

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