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飛鳥II
日本が誇る豪華客船、圧縮機制御装置(UNISAB)の完全自動化で 省エネと省人化を両立
飛鳥Ⅱ

日本が誇る豪華客船、圧縮機制御装置(UNISAB)の完全自動化で 省エネと省人化を両立
船内に一歩足を踏み入れた瞬間から船とは思えない別世界が広がる。まさに洋上のリゾート。

日本が誇る豪華客船、圧縮機制御装置(UNISAB)の完全自動化で 省エネと省人化を両立s
故障および消耗時の予備部品のストック。小さなネジからさまざまな部品が所狭しと並ぶ。

日本が誇る豪華客船、圧縮機制御装置(UNISAB)の完全自動化で 省エネと省人化を両立
船内に一歩足を踏み入れた瞬間から船とは思えない別世界が広がる。まさに洋上のリゾート。

日本が誇る豪華客船、圧縮機制御装置(UNISAB)の完全自動化で 省エネと省人化を両立
UNISABで制御された冷凍装置。機械電気室の冷房を担っている。

日本が誇る豪華客船、圧縮機制御装置(UNISAB)の完全自動化で 省エネと省人化を両立
世界最高水準の設備とサービスを備えた日本が誇るラグジュアリーシップ「飛鳥II」

日本が誇る豪華客船、圧縮機制御装置(UNISAB)の完全自動化で 省エネと省人化を両立
福本氏のチーム。正面右より福本氏、アベル氏、荒木氏。アベル氏は冷凍装置の専任スタッフ。

- 船内という特殊な条件に対応できる冷凍装置(圧縮機)の安定稼動
- 省エネ化、省人化、作業の効率化
- 圧縮機制御システム(UNISAB)による制御の自動化
- 消耗部品の調達難の改善
ソリューション Johnson Controls solutions
- 冷凍装置の早めの更新提案と予防メンテナンス
- 圧縮機制御装置(UNISAB)への更新
- 膨張弁の改造など、老朽化による消耗部品の交換やオーバーホールを実施
- 不具合発生時、顧客からの要望に迅速な対応
- 消耗品・予備品の船内保管
成果 Results
- グローバルネットワークを駆使し、顧客の抱えるトラブルを解決
- 予期せぬ装置の不具合に迅速に対応
- 圧縮機制御装置(UNISAB)の更新により、省エネ、省人化を実現
「制御の完全自動化により、省エネと省人化の両立、作業の効率化を可能にしました」 飛鳥Ⅱ 営繕部長 福本 一夫氏
世界最高水準の設備とサービスを備えた日本が誇るラグジュアリーシップ「飛鳥Ⅱ」
客室数436室、乗客数872名という日本最大級の客船として知られる「飛鳥Ⅱ」。前身は、1990年に作られた豪華客船「クリスタルハーモニー」で、この名船を日本市場向けに改装し、「飛鳥Ⅱ」として生まれ変わりました。
12階建ての船内にあるすべての客室が海側に面し、全室にツインベッド、バスタブ、シャワー付トイレを完備。レストランやショーラウンジなどのパブリックスペースに加え、グランドスパやエステサロン、パドルテニスコートやプールなど、多彩な最新設備も充実しています。また、こうした充実の設備環境の中、ワンナイトクルーズから世界一周クルーズまで、さまざまな形態のクルーズで確立された『飛鳥スタンダード』と呼ばれるサービスを提供。国内外を問わず幅広い層から根強い人気を誇っています。 当社の神戸事業所では、「飛鳥Ⅱ」となった2006年より、客室・乗組員の居住スペースの冷房用、機械・電気室用、食糧の冷蔵・冷凍庫用の冷凍装置に加え、新設されたグランドスパ用の冷凍装置のメンテナンスを担当しています。
安全で快適な公開の実現に必要不可欠な、当社ならではのグローバルネットワーク
もともと「飛鳥Ⅱ」となる前の「クリスタルハーモニー」には、米国のHVAC&R(冷凍・空調・暖房)の最大メーカー「YORK®」が1999年に吸収合併した「SABROE®」の冷凍装置が納入されていました。その後、2005年に「YORK®」を当社が買収。
こうした経緯から、既存の冷凍装置も含めた各冷凍装置のメンテナンスを当社が行うことに。つねに安全で快適な航海の実現のために、安定した空調の保持は必須。また、最大で1ヶ月を賄える分の食糧、長期のクルーズにも対応できる食糧の冷凍・冷蔵機能は欠かせません。さらに、温帯地域から寒冷地域への移動などに伴う温度変化も激しく、大波による振動や衝撃など過酷な条件に晒されている船上は、陸上にあるビルや施設以上に、安定性や耐久性を追及した装置の導入が必要不可欠です。
「ちょっとしたトラブルが大事故になりかねない海上において、設備の安定性や耐久性は必須です。しかし、ジョンソンコントロールズさんは、世界中に事業拠点があるグローバル企業で、遠洋でのトラブルにもすぐに対応してもらえる環境が整備されているので非常に安心です」と語るのは、飛鳥Ⅱの営繕部長である福本 一夫 氏。
万全のメンテナンスサービス体制により万が一のトラブルや故障に迅速に対応が可能
「数年前、本船の機械室の温度上昇などが原因で、航海中に空調装置の不具合が発生しました。そこでジョンソンコントロールズさんには、サイパンから1週間ほど乗船して修理をしてもらうことに。この時、私は乗船しておらず、報告書を読んだり、スタッフの話から判断したことですが、このときのトラブルを、ジョンソンコントロールズさんの助けを得ずに我々だけで解決しようとしていたら、2~3倍の時間がかかっていたと思います。海上にいる時間が長く、頻繁にメンテナンスを行うことができませんので、スピーディに対応していただけたのは、とてもありがたかったです」と、福本氏は当時の状況を語ってくださいました。
続けて、「つい最近も、サイパンの事例と似たようなトラブルが起こりましたが、このときの原因もジョンソンコントロールズさんの見解通り。2日という短期間の修理で対処してもらえたことも、非常に助かりました」と、お話しくださいました。
圧縮機制御装置の更新で完全自動化が実現。省エネ、省人化の両立も可能に
一部の冷凍装置のスクリューコンプレッサ用の圧縮機制御システムUNISABを更新してから、装置の操作は完全自動化が可能に。省エネ、省人化にもつながっているそうです。
「手動で冷凍装置を操作する場合、細かな温度設定は難しいものでした。また、手動の場合は1時間間隔で温度設定のチェックが必要となりますが、忙しい時は、2~3時間間隔のチェックとなり、適正温度よりも冷やしすぎてしまうということも。しかし、圧縮機制御システムを更新してからは、つねに適正な温度に制御できるようになっているので、省エネにもつながっています。なにより自動で調整をしてくれるので、専任担当者の拘束と労力を大幅に軽減できています」と、福本氏は話してくださいました。
しかし、導入してしばらくは、不安もあったそうです。
「じつは圧縮機制御装置を現在のものに更新した当初、装置の変圧器の容量不足が原因で、うまく稼働しないことがありました。しかし、容量の大きな変圧器に交換してからは動作も安定し、非常に優秀な機器であると認識しています。今では私も含め、現場のスタッフは全員大喜びですね」とのこと。
さらに、福本氏からは「ジョンソンコントロールズさんの技術面は100点!」という、嬉しいお言葉をいただきました。2006年から続くこうした良好な関係は、当社スタッフと乗組員の皆さんとの連携(情報交換、現状分析、改善提案等)に起因しています。そして今後、さらに信頼関係を深めていく意味で、部品調達時間の短縮、電気系統に精通した次世代の若手エンジニアの育成など、今後の当社のサービス向上に役立つご意見も頂戴しました。